テキーラについて

メキシコのソウルリカー、『テキーラ』
本物のテキーラを飲んだことがありますか?

テキーラサンライズ・マルゲリータなどカクテルでもお馴染みのテキーラ。
「メキシコのお酒」として知られていますが、アルコール度数が高く「強いお酒」としてのイメージが強いため、
日本ではまだ種類も消費量も少ないお酒です。
メキシカントウキョーが選び抜いた極上テキーラは、まろやかで飲みやすく美味しいお酒です。

テキーラの歴史

テキーラの歴史には諸説もありますが、諸説の中の一説としてこの地方に暮らす先住民のNAHUATL(ナウアル)族によって発見されたと言われています。昔の名前をTECUILASと呼ばれていたのが現在のTEQUILAです。ある日、雷が畑のAGAVEに落ち数日後にAGAVEの幹に樹液が溜まっているいるのを先住民が見つけ飲んでみると粗悪ながらも発酵酒になっていたのです。今で言うところのプルケです。その後、スペイン人が銅の蒸留器を持ち込みテキーラの原型である蒸留酒が出来あがったのです。それでもアルコール度数が強く、独特の癖のある蒸留酒となったのですが、そこは酒飲みというのは万国共通で「強いもの」、「癖のあるもの」が好きなもので、あっという間にハリスコ州中の酒場ではテキーラ村の蒸留酒として有名になっていったのです。
では今の名前の由来ですが、これらを商業ベースに乗せたのがラバ達なのです。ラバの背に樽を乗せ行商したのでした。そのうち客のほうから注文が出るようになるとて”お前のテキーラ村のメスカル焼酎を持ってこい”と言っていたのが、その後”テキーラ焼酎”持ってこいとなって今の”テキーラ”となったのではと考えられています。

スペイン語の流れで言うとこうなります。

"Traeme Aguardiente vino-mezcal de Tequila"

"Traeme mezcal de Tequila"

"Tequila"


テキーラとは?

テキーラとはハリスコ、グアダラハラを代表する酒である。
イメージとしては、もちろんマリアッチとチャレアーダそれに”タパティア”(グアダラハラ美人)である。飲み方はいたってシンプル。レモンを親指と人差し指の付根に塗り、そこに岩塩(sal de colima)を乗せ、それを口に含みCABALLITO(テキーラグラス)に入ったテキーラを一気に飲み干す。できればBLANCOがいい。皆、よく勘違いをしているようだが、BLANCOのほうが、アガベアスールの香りが強く美味しい。REPOSADO、ANEJOもまた、それはそれでコクのある味わいである。付け合せにはSANGRITAもいい。これはその店のこだわりのようなものも感じられる。ほとんどの場合、注文しなくても付いてきます。ボトル入りのSANGURITAを出すような店があるならば、その場を直ぐに立ち去るべし。
カクテルもまた色々あるが、シンプルにグレープフルーツとか
コーラで割ったCHANGUIRONGOだったり、MARGARITAがお勧めでしょう。



正統派MARGARITAについて

グラスはシャンペングラスを用い、テキーラBLANCO、レモン果汁、ちょっとのコアントローと氷はフラッペ(クラッシュではなく)です。もちろん、グラスの淵には塩、それも岩塩を砕いたもの。


テキーラ雑学

ハリスコ以外のスピリッツで代表的なもの。 CHIHUAHUA: EL SOTOL DE CHIHUAHUA
MICHOACAN: CHARANDA DE MICHOACANA
SONORA: EL BACANORA SONORENSE
YUCATAN: EL XTABENTUN DE YUCATAN
OAXACA: MEZCAL


テキーラができるまで


テキーラの製造方法

テキーラの製造については基本的にはどの工場も工程については変わらないでしょう。 違ってくるのは作り手の心でしょう。ここに紹介するプエブリートテキーラはそんな作り手の真心が味に表現されたものとなっています。それでは工場ツアーに出発です。
  • テキーラ工場1

    収穫されたAGAVEは半分にカットされタンクの中で蒸されます。低温でじっくり蒸されます

  • テキーラ工場2

    蒸されたものは搾り機にかけられると甘いジュースが出てきます。これを発酵タンクへと移します。

  • テキーラ工場3

    ここではアガベを発酵させます。自然発酵にこだわる蒸留所、秘伝の酵母で醗酵させる蒸留所など、蒸留所毎の様々な醗酵手法がテキーラの個性を深めます。

  • テキーラ工場4

    一回目の蒸留器に移された後に*CABEZA Y COLAを取り除き、CORAZONを取り出します。この取り出し方については長年の 経験を要します。これがプレミアムテキーラなのです。
    24% Alc Vol 20℃

  • テキーラ工場5

    二回目の蒸留でも更にCABEZA Y COLAを取り除きます。
    55% Alc Vol 20℃
    ここで水を加えることによって38度のブランコが出来上がります。

  • テキーラ工場6

    これをオーク新樽で3ヶ月熟成させたものがレポサド。1年以上寝かせたものがアネホ。3年以上寝かせたものがエクストラ・アネホです。
    新樽で熟成させることによってより多くのアロマが得られるのその香りと風味が増します。

  • テキーラ工場7

    最後にボトリングされ、極上のテキーラとなります。


原材料(アガベ)

AGAVEの収穫時期はQUIOTEが出たのを確認してそれを切ってから1~3年経ったものを収穫します。また、QUIOTEが出なくても下の葉が茶色くなってきたところが目安となります。以前はQUIOTEが出る前に刈り取るとしていましたがこれは間違えでした。

確かにQUIOTEは花を咲かせるために伸びてくるものですが、花が咲いては使い物にならなくなってしまうのでそのタイミングを知るということは経験以外のなにものでもありません。

AGAVEは種からではなく苗から育てます。
植えてから3年ぐらい経つと3つぐらい子供が周りに出てくるのでそれらを抜いてそのうちの一番大きいものを集めて他の畑に植えるのです。 AGAVEの畑は横の間隔は3m、縦の間隔80cmと決まっているそうです。横はトラクターが入るためです。それからこの赤土は水はけがよくAGAVEを育てるのには適しています。

ここアランダスはテキーラ村よりも標高が200mほど高く、またその気候もいいとのことです。この高さはテキーラ造りにも大きく影響するようです。
その違いは低いところでは工場中がテキーラの香りがしますが、アランダスではそれほどでないのです。すなわち、ゆっくり作ることが出来るのです。

AGAVEの収穫方法

アガベを収穫する職人のことをJIMADORといいます。熟練した技があります。
  • 葉を落とし、ピーニャに足をかけ、根っこを切ります。

  • 残った葉を全て落とします。このときに根元までそぎ落とします。この周りには脂分があるので蒸したときにゴミとなるのです。

  • 形を整えて出来上がりです。

テキーラの飲み方

テキーラの種類について

大きく4タイプのものに分類できます。

JOVEN(ホーベン)
これは価格帯の面からももっとも市場に流通しているタイプのものかも知れません。その中味は51%のアガベと49%のアルコールでブレンドされてその際に着色も施されます。

BLANCO(ブランコ)
2度の蒸留後にボトリングされたものでアガベの香、味、そしてAGAVEを蒸した時の香味が残っていて、これぞ”地テキーラ”の味わいが楽しめるものです。

REPOSADO(レポサド)
2度の蒸留後一定期間(2ヶ月~1ヵ年)オーク、または松材の大樽で寝かせたもので味わいはとてもまろやかです。

ANEJO(アネホ) 
2度の蒸留後オーク材の樽(小型)のものに貯蔵し最低でも1年メーカーによっては2、3,5年もの、更には10年ものなどが市場に出されます。ここでもっとも良いものは彼らの家族のために取り置き祝いごとなどの際に振舞われます。ほんとうの美味いテキーラを飲むには彼らとアミーゴになるべし。

価格帯で分類すると昨今のテキーラブーム、マゲイの病気、酒税の引上げ等といろいろな要因で値上がりを続けていますが、だいたい5段階ぐらいに分類できます。

30.00ペソー50ペソ(約175円~300円) JOVEN 
70.00ペソー95ペソ(約400円~550円) BLANCO
100ペソー250ペソ(約580円~1,500円)  BLANCO、 REPOSADO
250ペソー500ペソ(約1,500円~2,900円  REPOSADO、 ANEJO
500ペソー3,500ペソ(約2,900円~20,500円 ANEJO



購入する際の最も重要なポイント

ラベルに"100%AGAVE"の表示のものを選ぶべし。これはすべてのタイプのものに共通します。日本酒で例えるならば"純米酒"のようなものです。
最も重要な味に付いてですが、これが一番難しいところでしょう。テキーラの中には"SUAVE"という表示のものがありますが、これは比較的まろやかなものが多いです。あとは銘柄によっていろいろで辛口もあれば重たいというように感じるものまで様々です。

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